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アラツディン、洋燈とり [妄想]

 屈折率

   七つ森のこつちのひとつが

   水の中よりもつと明るく

   そしてたいへん巨きいのに

   わたくしはでこぼこ凍つたみちをふみ

   このでこぼこの雪をふみ

   向ふの縮れた亜鉛(あえん)の雲へ

   陰気な郵便脚夫(きやくふ)のやうに

      (またアラツディン、洋燈(ラムプ)とり)

   急がなければならないのか



賢治の詩集『春と修羅』の最初の作品です。

賢治の探す「アラジンのランプ」とは
いったい何を指すのでしょうか。

人々を幸せに導く為の魔法のアイテム…?
大切な鍵?


賢治のいうランプには及びもしませんが
私は数年前に「魔法のランプ」を手に入れました。
それは偶然のような奇跡だったのです。

しばらくはそれとは気づかないまま
朝も夜も、たまには仕事中も、
食事の支度をしているときも
気の向くままにそれを撫でていました。

するとあら不思議。

大男こそ出ては来ませんが、
いつの間にか私の願いが叶っている。

あこがれのあの人、
雲の上の人、
普通ならとても考えられない人と
話すことができたり。

しかもときには魔法の絨毯で、その人のところまで
運んでくれる!

宝物のありかまでこっそり連れて行ってくれる。
ああ、その場所は誰にも教えられない!
夢にまで見た宝物!

あまりに素敵で
恐ろしくなる。

だからきっと、取り扱いには細心の注意が必要なんだと思う。
調子にのって当たり前に思ったり
少しでもそれが自分の力であるかのように思ったなら
たちまち壊れるか何処かへ消えてしまうはず。

私の魔法のランプは
誰にもあげられない。
大切な大切な幸せのランプ。


(…と、前回に続いて妄想シリーズの第2弾でした。)
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コメント 3

NO NAME

現実がでこぼこの道。
理想がひかる七つ森のこっちのひとつ。
そこへ至ろうとする賢治。
求道の道を歩もうとする賢治即郵便脚夫即アラツディン、洋燈とり。

なんてのは全く図式的なつまらない解釈でした。
by NO NAME (2011-03-12 00:00) 

mishimahiroshi

上の名無しはわたしです。
by mishimahiroshi (2011-03-12 00:01) 

signaless

mishimahiroshiさま
ありがとうございます。

大きな転機となった大正10年を経て
新たな第一歩を踏み出した賢治。
一番最初の作品としてこの詩があるということは象徴的であり、
その前途を知っている私たちは胸が締め付けられる思いですね。

by signaless (2011-03-12 06:40) 

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